なぎの枯葉の


江戸新吉原の若くして亡くなった名娼、玉菊の三回忌の追善供養でひかれた曲より。

なぎの枯葉の名ばかりに鏡の底に残るらん、なぎは鏡に残るらん

(訳)男女の縁が切れないようにと手鏡の底に敷いた梛の枯葉が形ばかりに残っている。

元記事は「ナギについて:南方熊楠の随筆」。